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(クライス・フルート・ソロイス
Vol.1) -演奏家ってどんなひと?-
皆さんは、どの楽器の演奏がお好きですか?言い換えれば、どんな音色がお好きでしょうか。今日、この新聞を読んでいるあなたは、少なくともフルートを嫌いでは無さそうですね!きっと。 -じゃあ、フルート吹きはどうなの?- フルートも、唇で音をコントロールする事が重要なテクニックなのですが、かといってホルン程ではなく、キーを押さえればその音が出て弦楽器のような正確さは要求されず、リードを削る必要が無くただ乾拭きで手入れは終わり。おまけに小さく軽く持ち運びが楽で、うるさくないから近所迷惑にならず、かといって音はとおるので自己主張も完璧。ははぁ、ではフルート吹きはずぼらでAboutで我が儘で軽薄、と思ったあなたは大間違いです。細かい気を使わないので、おおらかで明快、楽しく気持ち良く、これを読んでいるあなたの目の前にいるフルート吹きに声をかければすぐ友達。しかも、バッハ以前から曲があるので音楽の基礎はバッチリ、どんな楽器とも良く合うので経験豊富で造詣が深い(と切に希う)、それがフルート吹きです。 -これからもどうぞよろしく!-
上坂 学:B型
井上 紀子:B型
志田 浩子:A型 M.K. |
(クライス・フルート・ソロイス
Vol.2) -音楽家は目立ちたがり屋?- 音楽を聴く時、その作品が生まれた時代背景や由来を思い浮かべながら聴くのも楽しいものです。たとえば、その作曲家の身近に名演奏家がいれば、その楽器の作品が生まれますし、特定の楽器の演奏家しかいなければ、珍しい編成の作品が生まれます。この良い例は、ロッシーニの弦楽の為のソナタで、2Vln.,Vlc.,Cb.といった、弦楽四重奏としては大変珍しい編成の作品です。また、新しい楽器の発明で生まれた作品、例えばJ.S.バッハのブランデンブルク協奏曲第5番(チェンバロ)や、シューベルトのアルペジョーネソナタ(アルペジョーネ)というのもあります。どの作品もその楽器の性能をいかんなく発揮していて、つまりとても目立つように作曲されています。この事は声楽を含む全ての楽器に当てはまる事で、名人芸的要素は作曲者も演奏する方も聴く方も爽快感を伴うわけです。もっとも、バッハやシューベルトなど、大作曲家達の作品は内容的にとても充実していて優れた作品ばかりですが、少々いきすぎ、という作品もあり、それらは埋もれてしまっているようです。 -昔の演奏家はどんな曲を演奏していたか-
我々現代の演奏家達は、特にピアノ曲など一生かかっても演奏しきれるかどうか、というぐらい作品が存在しますが、それらの作品群が生まれた時代の演奏家達は、どんな曲を演奏していたのでしょうか。 |
(クライス・フルート・ソロイス
Vol.3) -色気を出すとサイフはからっぽ-
"色気"と言っても、皆さんのご想像とは違いますので。悪しからず。 -フルート好きはたくさんいるもんだ-
支払いをどうするか、という"雑念"をふりはらい、さっそく楽譜を眺めてみる。まぁ、あるわあるわ、作曲家も作品も沢山あるもんだ。こんなに沢山曲があるのに、どれも優れた作品ばかりなのに、フルートのアンサンブルを見る世間の目は冷たすぎないか。楽譜を見ているだけで、その作曲家が「演奏してくれぇぇぇぇ」と言っているのが聞こえてくる。「いいとも!」と、心の中でつぶやく。 |
(クライス・フルート・ソロイス
Vol.4) -フルートの材質による違いとは- 一口にフルートと言っても、材質やメカニズムなどを代表とする、色々な違いがある。材質をとってみても、プラチナ、金、銀、洋銀、木(黒檀)、真鍮と様々である。この中で、真鍮製の楽器は現在ではとんどみられないが、金製楽器の全体に占める割合は年々増加している。それぞれの材質ついての理由は後で述べることにする。メカニズムでは、最低音がシ(通常はド)まで出るもの、特定の音を出しやすくするもの、キーの指で押さえる部分がリング状に穴の開いているものなどがある。これらのメカニズムは演奏をよりしやすくするものが殆どで、最低音が違う楽器を除き基本的には音色には関係が無く、奏者の好みによるところが殆どである。 では、なぜ色々な材質の楽器が存在するのか。答えはズバリ音色の違いにある。ただし、音色の善し悪しではなく"違い"である。ただ、洋銀製の場合は経済的理由が大である。話を戻すと、材質の違いによって音色がどうなのか。現在、最も一般的なのは銀製の楽器であり、その音色は柔らかく暖かい。木製の楽器はもっと暖かい音がするが、現在では少数派である。何故かと言えば、一番の理由は、現代が明るく強大でメリハリのある音を要求する世相であるからだ。木の持つ柔らかくしっとりとした音色は地味に感じてしまう。だから現在は金属製の楽器が殆どで、木製の楽器を作っている所も少ない。銀よりも金、金よりもプラチナの方がメリハリがあり、強大な音(色)がする。いずれにしても、それぞれの材質によってそれぞれの良さ、特徴があり、どれを使うかは奏者の好みの問題である。バロック時代の作品を主に演奏する奏者の中には、木製の楽器を好む人が多いし、オーケストラをバックに協奏曲を演奏したり大きなホールで演奏する機会が多い人ほど金製やプラチナ製の楽器を好む人が多い。 -純度はどれくらい?- 銀の場合は、925/1000というのが最近の主流である。残りの0.075は企業秘密とかで知らない。900/1000とか958/1000なんていうのもある。金の場合は沢山あって、5K、9K、14K、18K、部分的に24K、14K+部分的に9K...etc。主流は14Kである。 先日夢を見た。ある日、自分のフルート(14K)を吹くとピッチが高く、ラを吹いてもシになってしまう。楽器の下の方が短く切られてしまったのだ!ふと横を見ると、そこには金の指輪をキラキラさせたワイフの笑顔があった。 M.K. |
(クライス・フルート・ソロイス
Vol.5) -知られざる名曲は頭痛のタネ?-
過日。
そんなある日。
後日、O氏から打ち合わせの電話。 -素敵な演奏会の始まり- 人前で話をすると言う事は、慣れないとかなり辛く疲労を伴う。私も、話し付の演奏会を始めた10年前は大変だった。とにかく緊張し、疲れた。その後すぐ演奏なので、これがまた辛い。でもそのかいあって、最近では話すのが楽しく、話し出すと止まらなくなってしまった。本来、私はシャイなのである。 O氏も、始めてみたのはいいけれど、大変な思いをなさっていると思う。KGBかCIAの陰謀ではないかと悩んでいるとすれば、お気の毒である。仕返しが怖い。前に出て、何かをやらされるぐらいなら幾らでもやるが、全くしゃべらせて貰えなかったら・・・・・ M.K. |
(クライス・フルート・ソロイス
Vol.6) 7月に始まったこのサロン・コンサートも本日で第6回目、これまで聞きに来て下さった皆さんありがとうございました。そして、来年もよろしく!本日は他の2人のメンバーのコラムでお楽しみ下さい。M.K. -K氏宅での練習風景/井上 紀子-(これはノンフィクションです) K氏宅でのソロイスツの練習が始まった今年7月から、私はずっと一人で悩んできました。今日はその悩みをお話しします。それは3回目の練習から起こり、現在も続いているのです。
S嬢「あっ、すみません、間違えました」。K氏「そこ難しいんだよネ、気を付けてな」。
S嬢「ここぅ、難しくてェ・・・」K氏「うん、そうだネ、じゃあゆっくりやってみようか」 この違いはいったい何だろうか。K氏は私が嫌い何だろうか。夜も眠れないほど思い詰めた私は思いきって聞いてみました。K氏「なぁーんだ。おまえ、そんなこと気にしてたのか。おまえは雑草みたいに逞しいヤツだから少しぐらいきつく言っても大丈夫だとおもってさ、はっはっはっ・・・」ワタシ「なぁぁぁぁぁんだ、そうだったんですか、はっはっはっ・・・・・・・・・・・雑草?」
そう、あれは中学1年の春・・・。音楽が大好きだった私は吹奏楽部に入部しました。最初、色々な楽器の所へ見学に行き、それぞれ第3希望まで言えると言うのが、1年生、初の楽器決めの巻!
(注:なぜか打楽器に気を使う志田さん) それで残りの?フルートを第1希望にしたのでした。早い話、音楽をやりたいけど何が良いのか分からず、消去していったらフルートが余っただけなのです。さぁ、希望を出してからが大変!春の大ジャンケン大会!!ジャンケンに負けると、どんどん希望もしない楽器にまわされてしまうのです。フルートはと言うと、1人しか入れないのに、私ともう一人が希望。「絶対勝ち取るぞォォォ」と気合いを入れていたのですが、結局最終的に希望者は私だけ。こうして私のフルート人生が始まったのです。 そして、音楽大学にまで進む事になろうとは・・。そうそう、希望をフルートから激戦区のClaに彼女、ジャンケンに負けてホルンになってしまったのでした。もし、あの時ジャンケンをして負けていたら・・もし、チューバとかになっていたら・・・。うぅぅーん、きっと音楽家の私は存在していなかったでしょうネ。たぶん、東京へ来る事も無くひっそりと田舎でいた事でしょう。皆さん、フルーティストの私と出会えて良かったですか? え? 別にぃ? そんなこと言わないでぇぇ! |
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