クライス・サロンコンサート

クライス・フルート・ソロイスツ 演奏会後記4


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Vol.29:知られざる名曲('98.11/20)

Vol.30:メリー・クリスマス('98.12/18)

Vol.31:フルートのベートーヴェン、クーラウ[3]

Vol.32:ヴィルトゥオーゾ・コンチェルト

Vol.33:フランスのモーツァルト

Vol.34:古典時代の幕開け・2



-ソロイスツ後記Vol.29-'98.11/20  プログラム詳細

<知られざる名曲>

プログラムは、

  • I.シェコフ:週末のスケッチ
  • E.レヴィ:トリオ ハ長調
  • J.プランツァー:トリオ第4番 ヘ長調
  • H.ノイマン:グランドトリオ イ長調 Op.14

というほとんど知られていない作曲家の作品を取り上げました。
シェコフは、1942年ブルガリアのソフィア生まれで、ピアニスト、作曲家として活躍しました。その後活動の場をドイツに移しますが、この「週末のスケッチ」はドイツ時代の作品で、各楽章に次のような表題がついています。

  • 1楽章 春の泉
  • 2楽章 湖のほとり
  • 3楽章 辻音楽師
  • 4楽章 山の一夜
  • 5楽章 メリーゴーラウンド
年代から言えば、今世紀の作曲家ですから現代音楽に属するのでしょうが、現代音楽と聞いて連想する難しさは微塵もありません。表題通りの楽しく、ユーモアがあり、そして美しい作品です。

次に演奏したレヴィの作品が、一番新しい響きを持っていました。大きな特徴は変拍子です。2/4で始まりすぐ3/4、そして、4/4、2/4、5/4とめまぐるしく変わります。メロディ・ラインは特に変わっているわけではなく、響きも古典的ですが、拍子の彩が楽しい。生演奏での効果が最も発揮される曲でしょう。

後半の2曲、プランツァーノイマンの作品は古典的な馴染みのある音楽でした。この2人の作曲家のことは詳しく知られていません。当夜一番人気のあったプランツァーの作品は、典型的な古典派様式の3楽章構成となっており、名前(ヨーゼフ)からも古典時代のドイツの作曲家である可能性が高そうです。1楽章がソナタ形式、2楽章が2・3部形式、3楽章がロンド・ポルカ、という構成は、ハイドンやモーツァルトが生きた時代の典型的な様式です。ですから、自然に身体に入り込み、楽しむことが出来ました。

知名度は低くても素敵な作品はまだまだ埋もれているようです。
当日頂戴したアンケートの一部をご紹介させて頂きます。

  • 演奏する人と距離が近いことが良かった。フルートだけというのも良かったと思います。(20代・学生)

−−−とにかくフルート愛好家の方には楽しんでいただきたいのです!!・・・

  • クライスの活動では、この様な知られないユニークな曲が聴けるので大変素晴らしいと思います。(会社員)

−−−ありがとうございます。本当に素晴らしい曲はまだまだあるのですね!・・・

  • シェコフの2楽章「湖のほとりで」は、ゆったりした明るさを感じさせられる作品、気に入りました。プランツァーは、もっと知られて然るべきですね。(会社員)

−−−これからも、知られざる名曲の啓蒙に努めたいと思います・・・

  • プランツァーは初めて聴きましたが、どこかで聴いた事があるような気持ちにさせる曲でした。(会社員)

−−−新しい流行も良いですが、古典は心に浸透しますね!・・・

ご意見ありがとうございました。


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-ソロイスツ後記Vol.30-'98.12/18  プログラム詳細

<メリー・クリスマス>

年末のソロイスツ恒例テレマンやエヴァンス、間近に控えたクリスマスの特集を組みました。プログラムは、

  • M.コレット:コンチェルト・コミック Op.8-1
  • G.Ph.テレマン:ターフェルムジーク第2集より四重奏曲ニ短調
  • J.パッヘルベル:カノン
  • I.バーリン:ホワイト・クリスマス
  • T.コナー:ママがサンタにキスをした
  • グルーバー:きよしこの夜
  • C.エヴァンス:フルートの祭典
前半2曲はバロックの名曲です。
コレットはフランスの作曲家で、17歳の時にオルガニストとして音楽家の道を歩み始め、当夜演奏しいたコンチェルト・コミック以外に、たくさんのメソードや協奏曲、交響曲などが残されています。演奏したOp.8-1の編成は、3つのフルート又はオーボエ又はヴァイオリンという、当時としてはよくある指定がなされています。つまり、音域が合えばどんな楽器で演奏しても良い、ということなのです。軽快で楽しく、シンプルな美しい響きを持っています。

テレマンのターフェルムジークは、その名が示すような晩餐のための音楽ではなかったようです。テレマンは商売人の一面を持っており、毎月有料の会報を発行し、その付録として楽譜を出版していました。この会報は当時とても人気があったようです。このターフェルムジークも付録として出版されたのかもしれません。編成は、ファゴット(又はリコーダー)と2本の横笛(フルート)、それに通奏低音ですが、現在ではファゴットの代わりにリコーダーで演奏するのが一般的なようです。

後半のクリスマスに因んだ3曲、ホワイト・クリスマス、ママがサンタにキスをした、きよしこの夜はピアニストの近藤さんの編曲による演奏です。オリジナルのメロディはもちろんそのままですが、ジャズ風あり、中国風あり、なかなか楽しい仕上がりとなりました。そのうち、ソロイスツ監修で出版するかも・・・?

最後に演奏したエヴァンスは、全体にジャズ風の楽しい曲。ソロイスツのテーマとなりつつあります(笑)。フルートとピアノがあれば編成はかなり自由に組むことが出来、楽譜には「1本又は2本又は3本のフルートと、ピアノ又はギターと打楽器のための」と書かれています。アマチュアの皆さんも余裕で演奏でき、楽しめる隠れた秀作です!

当日頂戴したアンケートの一部をご紹介させて頂きます。

    • 熱演でテレマンを満喫できました。クリスマスの曲は洒落た素敵なアレンジで良かったです。アレンジで曲がこうも変わるものかと驚きました。エヴァンスは、最後に相応しい楽しい曲ですね。ピアノのリードも印象深かったです。(会社員)

    −−−熱心にお聴き下さりありがとうございます。アレンジャーもとてもやり甲斐があったようです・・・

    • コレットの1楽章は明るい感じで好感が持てました。カノンは大好きな曲なので聴いていてとても楽しめました。エヴァンスは初めて聴きましたがとても楽しい曲ですね。(20代・学生)

    −−−これからも、楽しめる曲を発掘してきます!・・・

    • 全て良かったです。後半は私も音楽の中に入って楽しむことが出来ました。お話が面白いですね!(30代・会社員

    −−−今度ご自分でも是非演奏なさって下さい!・・・

    ご意見ありがとうございました。


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■ ソロイスツ後記Vol.31-'98.1/22 ■ プログラム詳細

<フルートのベートーヴェン、クーラウ[3]>

  • ダニエル・フリードリヒ・ルドルフ・クーラウ
    (ドイツ・ハノーファー郊外ユルツェン1786.9.11〜[1813デンマークに帰化]〜デンマーク・コペンハーゲン郊外レンビュ1832.5.12[46歳])

     今回はクーラウの特集、第3回でした。プログラムは、

    • 序奏とロンド Op.98
      (1829年/43歳) [Fl&Pf]
      (ジョルジュ・オンスロウの歌劇『行商人』からの合唱曲「ああ!彼が冷ややかな時でも、私は熱烈です」の主題による演奏会用作品、FlとPfのために)

    • 演奏会用グランド・ソナタ イ短調 Op.85
      (1827年/41歳) [Fl&Pf]

    • 3つの演奏会用大二重奏曲より第1番イ長調 Op.87-1
      (1827年/41歳) [2Fl]

    • グランド・トリオ ト長調 Op.119
      (1831年/45歳) [2Fl(Vln,Fl,Vlc)&Pf]

      アンコールは、ピアノの近藤さんの編曲で、

    • 「雪」(?タイトル思い出せず;;;)
      (ゆーぅきぃーやこん、こん、あーられーやこん、こん、・・・)
     近藤さんは、このところ季節に因んだ誰でも知っている曲のアンコール・シリーズを構築しつつあります。

     クーラウはとても社交的で多才、ピアノ、フルート、オーボエなどいくつもの楽器をこなし、ドイツ人でありながらデンマークの王様に気に入られ地位を得ました。尊敬していたベートーヴェンからも「デンマークのクーラウ」と認知されていたようです。現在でもデンマークでは国民的作曲家として、国事ではクーラウの作品が演奏されます。

     クーラウのフルート作品の作風はとても壮大で、まるで交響曲を思わせますが、なぜフルートを選んだかは謎です。デンマークの宮廷楽団ではフルートやオーボエ首席奏者としての地位にもありましたが、その腕前は地位ほどではなかったようです。つまり、いわゆる名手ではなかった。それなのに宮廷楽士でいられたのは、誰からも好かれる社交性とは無縁ではなかったでしょう。

     当夜演奏したグランドソナタと大二重奏曲は特に長大で、大二重奏曲などはいったん吹きはじめたらその楽章が終わるまで楽器を離すことが出来ません。強靱な精神力と集中力が要求されます。汗などで楽器が滑ってずれても直すことが出来ないのです。テクニック的には特別なことはありませんが、極めて安定した奏法が要求されると言う意味において難曲の部類に入るでしょう。

    当日頂戴したアンケートの一部をご紹介させて頂きます。

    • 大変満足しました。奏者と接する機会があるというのは大切なことだと思います。(20代・学生)

    −−−お客さんとのコミュニケーションもとても楽しく大好きです・・・

    • どれも良かったです。クーラウは、初めて聴いた曲なのにどこか懐かしさすら感じました。曲や作曲家について解説をして下さるのもとても良いです。(30代・教員)

    −−−演奏家の苦労とは裏腹に、クーラウはとても親しみやすいですね!・・・

    • 大変楽しかったです。この様なアットホームな演奏会も初めてです。クーラウの、こんな長い曲は初めて聴きました。色々な変化があって楽しく聴けました。(20代・学生)

    −−−今日のお客様は、自らもフルートをなさっている方が多かったですね。クーラウにもチャレンジしてみて下さい!!・・・

    ご意見ありがとうございました。


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    ■ ソロイスツ後記Vol.32-'98.2/19 ■ プログラム詳細

    <ヴィルトゥオーゾ・コンチェルト>

     今回は、2本のフルートのための華麗な曲集です。プログラムは、

    • D.チマローザ:2つのフルートのための協奏曲ト長調
      (協奏交響曲、1793年/44歳[2Fl,Orch])
      (1749.12.17イタリア・アヴェルサ(ナポリ郊外)〜1801.1.11ヴェネツィア[52歳])

    • J.A.ドゥメルスマン&F.Ch.ベルテレミュ:「ウイリアム・テル」による華麗な二重奏曲([Fl,Ob(E-Hrn)])
      (ドゥメルスマン:1833オランダ〜1866パリ[52歳]、ベルテレミュ:1829〜1868[39歳])

    • F.ドップラー:2つのフルートのための協奏曲ニ短調 ( [2Fl,Orch])
      (1821.10.16ウクライナ共和国、ランベルク{現リヴォフ}〜1883.7.27オーストリア、バーデン{ウィーン郊外}[62歳])

      アンコールは、ピアノの近藤さんの編曲で、

    • 「春よこい」
      (はぁーるよこい、はぁーやくこい、・・・)
     ミニヨンでのコンサートでも常連さんが増えてきました。とても有り難く思っています。フルートの独奏曲は皆さん良くご存じですが、フルートにとってポピュラーでも、2Flとなるとあまり知られていないようですね。今夜の3曲の中では、チマローザの協奏曲が一番有名でしょうか。

     「ウイリアム・テル」による華麗な二重奏曲は殆ど無名、でも素材が超有名曲なので楽しめます。この曲だけ私が2ndを受け持ちました。そもそもオーボエパートのため、低音のシ(H)が出てくるからです(私はH管を使っていますので)。こういうときに限って1stが技巧的で難しい。いえ、難しいから1stを譲ったのではありませんよ、大保さん! (コラム参照)

     ドップラーの協奏曲は、確かに技巧的でフルートの性能が余すところ無く発揮されていますが、ただそれだけではない、他の大作曲家の作品と肩を並べても良いと感じる名作です。ロマンティックで歌心があり、爽快です。他のドップラーの作品とひと味違う作品に仕上がっています。

    当日頂戴したアンケートの一部をご紹介させて頂きます。

    • ドップラーの協奏曲が良かったです。毎回どの曲も良い曲ばかりですが、最近アンコールも楽しみにしています。短い曲、良く知っている曲がアレンジされ、これもまた良いものです。(30代・男性)

    −−−ドップラーの協奏曲は本当に大好きです。アンコール、次回は何にしましょうか、、、お楽しみに!・・・

    • 吹奏楽の顧問をしていますので、いつかフルートの部員を連れてきたいです。さらにいろいろな作曲家や曲を教えて下さい。(40代・男性)

    −−−お任せ下さい!(笑)これからも知られざる名曲をお届けいたします・・・

    • 3名の奏者の個性が良く出ていたと思います。大変楽しめました。やはり、クライスならではですね!(男性)

    −−−ありがとうございます。また面白い曲を物色してきます!・・・

    ご意見ありがとうございました。


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    ■ ソロイスツ後記Vol.33-'98.3/27 ■ プログラム詳細

    <フランスのモーツァルト>

     今回は、3本のフルートによるオール・ドヴィエンヌ・プログラム、作品19のトリオから、第1番ト長調、3番ハ長調、5番ト短調、6番イ長調を演奏いたしました。

     ドヴィエンヌは、フルート吹きの間では有名な人物ですが、一般的にはそうではありません。資料が以外に乏しく諸説様々です。確かなことは、オーケストラ奏者としてフルート以外にファゴット奏者としても活躍していたこと、パリ音楽院の初代フルート科教授であること、スイス軍の軍楽隊に在籍していたこと、たくさんの作品を書いていたこと、などです。それぞれの年代についても見解が分かれ、私がコラムに書いた年代とは違う研究結果もあるようです。この様なことは往々にしてあり得ることで、我々演奏家を常に悩ましています。

     当夜演奏した作品19のトリオについても、オリジナル編成が2Fl+Vlcという他にFl+Vln+Vlc、Ob+Vln+Vlcなど諸説があります。原典が何であったかについては、この場合さほど重要な事柄だとは考えていません。何故なら、作曲家がその楽器について強く思いを寄せて作曲したとは限らないからです。当時の習慣として、オリジナル以外の楽器で演奏されることも前提としてあったこと、また、編成楽器は、近親者の演奏楽器に依存して作曲されていることが殆どで、オリジナルの持つ意味がそれほど強くないと考えるからです。使用する楽器が何かよりも、その楽器で如何に音楽を表現するか、の方がはるかに重要です。音楽は他の芸術と違い、「演奏」という行為のみによって存在することが出来、楽器の如何を問わず演奏されて初めてその作品が実体のある物となるからです。

    アンコールは、ピアノの近藤さんの編曲で「春の小川」です。例によって遊び心が盛り込まれていて、それぞれのパートだけを聞くと何のことか分からない変なメロディなのですが、その中には旋律の1つの音が使われていて3人で合奏をするとやっとメロディが浮き出てくる、という仕掛けでメロディ・ラインが作られていました。今回の隠しメロディは、滝廉太郎の「花」でした。皆さんすぐ気が付かれたようです。

    当日頂戴したアンケートの一部をご紹介させて頂きます。

    • 1番のトリオは以前レッスンでやったことがありましたが、その時は自分のパートを吹くのが精一杯で、今日聴いてみて「あー、こんな良い曲だったんだ」とつくづく思いました。(神奈川県・渋谷 様)

    −−−ドヴィエンヌをおやりになるとはなかなかの吹き手ですね!・・・

    • 本当に楽しませて頂きました。お話には「そんな聴き方があるのか」と思わせる内容があり、音楽の楽しみ方を1つ覚えた気がしました。(東京都・中村 様)

    −−−楽しんで頂けて嬉しく思います。今度はご自分でチャレンジして下さい!・・・

    • ドヴィエンヌはやったことがあるのでとても親しみが持てました。先生の気さくな人柄も大変好きです。(神奈川県・塩澤 様)

    −−−休憩時間にお客様とお話しするのも楽しみの1つです。今度ドヴィエンヌでクライスの発表会如何ですか?!・・・

    ご意見ありがとうございました。


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    ■ ソロイスツ後記Vol.34-'98.4/23 ■ プログラム詳細

    <古典時代の幕開け・2>

     今回は、バロックから前期ロマン派までを古典時代に焦点を当てて演奏いたしました。プログラムは次の通りです。

    • モーツァルト:歌劇「魔笛」より6つのアリア[1791年・35歳]
      (1756.1.27ザルツブルク-1791.12.5ウィーン[35歳])
      1.誰でも恋のよろこびを知っているさ
      2.なんと美しい絵姿
      3.お前の魔法の音はなんと強いことか
      4.恋人か女房か
      5.この聖なる殿堂では
      6.地獄の復讐が私の心の中で

    • フック:2FlとA・Flのためのトリオニ長調 OP.133-1[1810年頃・64歳頃]
      (1746.6.27ノーウィク(ロンドンの北東)-1827ブローニュ(パリの西)[81歳])

    • ボワモルティエ:2Flのためのソナタ イ短調 Op.47-2[1733年・44歳]
      (1689.12.23フランス・テイオンヴィル-1755.10.28ロワシー・アンメブリ[66歳])

    • クンマー:華麗なるトリオ ニ長調 Op.30[1830年・35歳]
      (1795.12.10ドイツ・エルラウ-1870.5.21コブルク[75歳])

     アンコールは、「胎教に良い曲を」との大保さんの要望に添ってメンデルスゾーンの「春の歌」でした。編曲はもちろん近藤盟子さん、今回の隠しメロディはヴィヴァルディの「春」とキャンディーズの「春一番(♪もうすぐは〜るですねえ)」でした。

     上記のプログラムの中で、我々笛吹きにとってフックだけは馴染みが薄いかもしれません。イギリスの作曲家で、器楽や声楽の作曲、演出を含む劇場の仕事などで活躍したエンターテイナーで、祖国イギリスではとても有名人です。辞典にもイギリスの出版社の物には詳しく載っていますが、ほかには載っていないか、載っていても僅かです。当夜演奏した作品133の楽譜には「Trio for 3Fl & Voice Flute」と書かれています。ヴォイスリコーダーというとD管のリコーダーがあり、この楽器のこともヴォイスフルートと呼ぶことがあるのですが、「ヴォイスフルート」というG管の横笛(つまりフルート)が存在したことからリコーダーではない横笛用のトリオだと思われます。

     また、今回は新しい楽器が登場しました。「フルートダモーレ」というA管のフルートで、普通のフルートより3度低い音がします。アルトフルートはG管ですが、ダモーレの方が格段に普通のフルートに近い音色がします。単に音域が低いというよりも、音色が微妙に違い合奏の響きが豊かになります。モーツァルトのアリアで活躍して頂きました。

    当日頂戴したアンケートの一部をご紹介させて頂きます。

    • アルトフルートの音が、以外と良く聞こえるのに驚きました。どの曲も初めて聴きましたが、知らない曲の啓蒙は貴重な活動だと思います。(東京都・長島 様)

    −−−いつも熱心にありがとうございます。次回もまた意外な曲でお楽しみ頂きましょう!・・・

    • 初めて聴くフルートダモーレなど、いろいろなフルートが聴けて良かったです。アンサンブルが綺麗ですね。(東京都・町田 様)

    −−−いつもありがとうございます。来月もお楽しみに・・・

    ご意見ありがとうございました。


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